スタッフ紹介
3代目 藤澤 公二

まずは、15歳から畳修行をして20歳で自分の店を開業した父を紹介致します。
平成30年時点職歴が59年で、畳に関しては酸いも甘いも噛み分ける畳名人です。
茶室にも詳しく、今は息子である私の畳の先生でもあります。
夕食の時、食卓に向かう途中で鼻歌を歌いながらやってくる陽気な一面があります。
私が、夜遅くに仕事場に道具を取りに行った時、父が何をするでもなく暗くなった仕事場にたたずんでいた事がありました。
一瞬お化けかと思いビックリしましたが、父だと分かった時には何だか仕事場が大好きな父が誇らしく感じました。
また、お客様から有り難いお手紙を頂いて分かった事なのですが、父が畳を敷き込む時の「ヨッシヨッシ」の声で、お客様を元気にしていたそうです。
父が手紙を読ませて頂いた時は、照れながら喜んでおりました。

藤澤 千恵子

次は、いつも明るくいてくれる母です。
家事に、お婆ちゃんの看病をしながらなので大変だと思いますが、
疲れた姿を一切見せずに、畳の仕事も笑顔で手伝ってくれています。
畳に縁を付ける機械を長い間担当でやっているのですが、
母いわく「目をつむってもできる」と冗談を言うくらいベテランです。
畳の状態に合わせ綺麗に見せる技を、手が覚えているのだと思います。
ただ、目はあけてやってほしいのですが・・・(笑)。
念のため、4代続く伝統の技とコンピュータ式製造機械を使い、畳を精密に美しく仕上げておりますのでご安心ください。

電話番も母が出る事が多いのですが、普段の声と電話での声のトーンが少し違い、はりきっています。
畳替えを施工させて頂いたお客様に、畳シートをプレゼントしているのですが、母の手が空いた時に愛情を込めてミシンでコツコツ作ってくれています。
こうやって、色々と思い付いたことを書かせて頂いているのですが、両親には、本当に感謝です。
4代目 藤澤 保史 (やすし)

最後に、私の紹介をさせて頂きます。
畳業を始めたのは29歳の頃でした。
それまでは、千葉県で商社の営業の仕事をしておりました。
そこで教わったのが、
「モノを売る前に自分を売れ」
「親孝行できない人には、お客様孝行も出来ない」
という教えでした。
販売方法よりも人間性を高める教育が多く、入社当初は毎日のように店長から叱られていました。仕舞いには一歩動けば叱られる感じです。
自分ではなぜ叱られているのか分からず、ただただ毎日へこんでいたのを憶えています。
仕事が終わった後、店長に夜のお店に連れて行って頂いても、心から楽しめませんでした。
それくらいに自分の存在が否定された気持ちになっていました。
今思うと、その頃の私は我が強く、店長はその我をなくしたかったのだと思います。
商売をする上で、お客様に喜んで頂く為には我の強さは邪魔になります。
自分がいくら喜んでも、お客様が喜んでいなければ意味がありません。
お客様に喜んで頂く事が、自分の喜びと感じる感性を身に付けれたら商売が成り立ちます。
店長のおかげで、お客様に喜んで頂く事が自分の存在価値であると実感できました。
畳店を継ぐ事になってからも、その気持ちに偽りはありません。
畳替えをして下さるお客様は、ご年配の方が多いので、世間話をさせて頂いた時には、お客様から様々な事を教えて頂き、とても勉強になり有り難い気持ちで一杯になります。
まだまだ未熟者ですが、伝統の畳を残す為に頑張りますので、これからも変わらず、皆様の応援をどうぞ宜しくお願い致します。